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2021年1月の記事一覧

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-29〈生きものの痕跡〉(2021.1.12)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-29

〈生きものの痕跡

朝目が覚めてカーテンを思いっきり開ける。目の前に一面の銀世界が飛び込み、雪の細かい結晶が朝日に照らされてキラキラ輝いている、はずだった!

何のことはない昨日と同じ埃っぽい世界がどんよりと現れただけ。

昨日の天気予報では「関東地方の平野部でも積雪があるでしょう」とあんなに言っていたのに、雨すら降らない。

いや、雪を期待していたわけではなく、12月からずっと雨らしい雨が降っていなかったのでとにかく水分が欲しいのだ。畑は土ぼこりが舞い、すでにタマネギは茶色く枯れ始めてきている。

ぼやいても仕方ないので、今日はカメラ片手に「生き物の痕跡探し」をしてみた。手袋をした手を更にポケットに突っ込みとにかくあちこち歩き回る。

こんな寒い日で生き物そのものは見つからなくても何時間前、何か月前は確かにそこにいた"証"がいくつも見つかった。きっと一つ一つの命がその時その時を懸命に生きていたに違いない。

抜け殻も食痕も巣穴も卵も、みんなみんな命の履歴。時が経ち、少しずつ風化はしてもその時に確実に生きていたという"動かぬ証拠"が次々に上書きされて命が繋がっていく。

そんな上書きされた"痕跡"はこの先ずっと見られるのだろうか?9 日放映されたN スペ、「2030・ 未来への分岐点①暴走する地球温暖化」が頭をよぎる。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.12 NO152-29  生き物の痕跡.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-28〈野鳥を撮る〉(2021.1.10)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-28

〈野鳥を撮る

野鳥の写真を撮りに近くの川に行く。大 型のサギ類は被写体が大きいだけに撮りや すい。しかし、そうは言っても警戒心が強 く近くまで寄れないのでズームレンズを繰 り出すが、その分手振れをおこしうまくピ ントを合わせられない。ましてや、飛んで いるところをアップで撮るのは至難の技 だ。プロのカメラマンの写真を見るとカメ ラの違い以上に、根気と忍耐とチャンス、 加えて鳥の生態を熟知していることが必要 不可欠だ。散歩がてらに撮る素人写真とは 一味も二味も違うのは当たり前だ。いずれ じっくり腰を据えて、気が済むまで野鳥の 追っかけをしてみたいと思う。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.10 NO152-28  野鳥を撮る.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-27〈氷柱〉(2021.1.9)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-27

〈氷柱

今朝 7 時の気温はマイナス3℃。昨日と同じくらい寒い朝。シャッターを開けると冷たい外気が流れ込み寝起きのふやけた体がシャキッとなる。

新聞を取りに外に行くと、水道のホースからつららが垂れ下がっていた。昨日庭に水まきをした際、きちんと締めなかったようだ。40㎝近くもあるつららで久しぶりに見た。

子どもの頃の家は藁ぶき屋根だったので、冬になると屋根からたくさんのつららが垂れ下がった。鋭い槍先が何十本も軒先から突き出ている光景は圧巻だ。長い棒を持って端から順に叩き落していく爽快感は今でも忘れられない。

藁ぶき屋根という特殊構造のせいかもしれないが、それだけではなく、冬は今よりずっと寒かった気がする。池に張った氷の上に乗っても割れなかったし家の中でさえ洗面器の水が凍ったりもした。霜柱やつららは当たり前に見られたし、水道管やボイラーの凍結もしばしばあった。

暖房器具の普及で冬でも快適に過ごせるようになる、車が普及して移動が楽になる、安定した電力でいつでもどこでも電化製品が使える。しかし、それと引き換えに空気中のCO2濃度は確実に増えている。自分の暮らしそのものが温暖化を招いている。冷たいつららの先っぽで頭をつついて目を覚まさないといけない。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.9 NO152-27  氷柱(つらら).pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-26〈生ごみのゆくえ〉(2021.1.7)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-26

〈生ごみのゆくえ

毎日のように生ゴミが出る。

そのほとんどが野菜くずだ。畑で収穫した野菜は根や葉がついたままなので、どうしても捨てる部位が多くなる。いわゆる"食べ残し"は出さないようにしているので、まだ食べられるものを捨てることはまずない。冷蔵庫に入れたままでとっくに賞味期限が切れたものでも、舌と鼻がOKならば食べている。

たまに、奥の方に埋もれて腐り始めた野菜が出てくることがあるがさすがにそれは捨てる。捨てるべき生ゴミは全て畑で処分する。

夏場は乾燥させてコンポストに入れる。自家製のぬか団子を一緒に入れておくと数日で発酵し、やがて堆肥となる。冬場はできるだけ水分を飛ばし、そのまま土に埋めることにしている。春までに分解するかは疑問だが、土中の微生物たちに任せるしかない。

落ち葉は集めるのが大変だが、生ゴミは毎日のように出るので、畑に行くたびに持っていく。

ゴミとして焼却されたら何の役にも立たないが、畑で分解されて堆肥になればゴミはゴミでなくなる。

日本の食料廃棄量は年間約2,800万トン、そのうちまだ食べられるのに捨てられるフードロスは約630万トン。食料自給率が37%しかないのに、海外から大量に輸入し、大量に廃棄している。

"もったいない"という言葉がMOTTAINAIとしてマータイさんによって世界中に広められたが、肝心の日本では一向にフードロスが減らない。

生ゴミを活用するしないはともかく、肉も魚も野菜も命あるものは最後まで責任をもって生かし切るようにしたい。お腹に入れるだけが生かすことではない、生かし方はいろいろあっていい。

堆肥が無理なら野鳥のエサに家畜のエサに魚のエサにもなるかもしれない。捨てることだけは避けたい。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.7 NO152-26  生ゴミのゆくえ.pdf

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今日のハッピーラッキーネイチャー[2020/1/7]

1月7日の「#ハッピーラッキーネイチャー」!

新型コロナウイルスの影響を受けて新しい生活様式へのシフトが進む中、全国各地の自然を愛し野外活動に取り組む仲間たちとともに「自然を感じる」ことを提案できないかとアイデアを出しあっています。地域ごと、ご家庭ごと、関係主体ごとに状況が違うことと思います。みなさまの日々に活かせるもの、ホッとできるものを少しでも届けられていれば幸いです。

※この記事はハッシュタグを元に引用させていただいています


 <ハッピーラッキーネイチャープロジェクトについてはこちらから!>
  【取り組み】ハッピーラッキーネイチャープロジェクト[コロナに負けない外遊び]

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  • 21年01月07日
  • 投稿者:ハッピーラッキーネイチャープロジェクトメンバー
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-25〈山歩きの楽しみ〉(2021.1.6)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-25

〈山歩きの楽しみ

今日は山梨と静岡の県境の山を歩いたが、杉林の倒木の上に1~2㎝ほどの小さな木の芽がいくつも見られた。

間伐された木がそのまま放置されていて、朽ちかけ苔むした倒木に落ちたタネが芽を出しているのだ。"倒木更新"と言われるもので、自然林でも大きな木が倒れると飛んできたタネが朽木の上に芽を出し世代交代が行われる。倒れた木と同じ種のタネが芽を出すこともあれば他の種のタネが芽を出すこともある。タネが落ちた場所が明るい所ならすくすく育つし、木の下で日影になったところでは、発芽しても育たずに枯れてしまう。そうやって、何本かは生き残って次の世代に命を繋いでいく。この杉林も何も手をくわえずに1000年ほど放っておいたら、どんな森になるのだろうか。

次に目についたのは、奇妙な形をしたヒメシャラ。こんな形になるには一体どんなドラマがあったのだろうか。

「若い時に台風で折れかかった幹が持ち直してこんな形になった」「蔓がからまり養分が詰まった」「病気の一種で木の癌」「実はこの中に虫が巣を作っていて、巣の分だけふくらんだ」・・・・。

恐らくなにかのっぴきならない事情があったのだろうがいろいろ勝手に想像をするのは楽しい。

他にも縦にズタズタに裂けた木があったり、根回り4~5mほどの大木が根こそぎ倒れていたり、異種の木同士絡み合ってそのままくっついてしまったりと、そこここにドラマ が見られて飽きない。

一番感激したのはブナの大木。幹回りが2mはある立派なブナが何本も登山道にあった。急登続きで下ばっかり見ていたらブナのタネがたくさん落ちていた。「アレッ?」と思って顔を上げるとすぐ近くに大きなブナがすっくと立っていた。

ブナは木の中で一番好きなので、予期せぬところで会えると飛び上がるほど嬉しい。早速手袋を脱ぎ、スリスリした後ハグする。

こんな大木が何本も行く手に現れると多少寒くても、今にも雨が降りそうでも、急登で息が上がっても元気が出て気持ちも晴れる。平地では味わえない山の楽し み、歩けるうちはまた行こうと思う。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.6 NO152-25  山歩きの楽しみ.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-24〈ヤマノイモとイモドコロ〉(2021.1.5)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-24

〈ヤマノイモとイモドコロ

今まで気づかなかったが、隣の畑との境にある桑の木にヤマノイモのタネ(果実)がからみついていた。夏場は桑の葉で見えなかったのだ。

このヤマノイモによく似たものにオニドコロという植物があるのだが、以前、観察会でその違いを教えていただいた。ムカゴがついていればヤマノイモ、ついていなければオニドコロとすぐに判別できるとのこと。

が、ムカゴがない時期は葉のつき方で同定する。ヤマノイモは細長いハート型で対生、オニドコロはきれいなハート形で互生だ。

葉のない時期はタネで見分ける。オブラートのような薄い翼のほぼ中央にタネがあるのがヤマノイモ、カエデのタネに似ているのがオニドコロだ。こんな薄っぺらな鞘にさらに薄いタネが入っていることに驚く。

両者の見分け方ができ新たな知識を得たことは素直に嬉しいが、見分けるためのポイント(新たな発見道具)を獲得できたことはもっと嬉しい。今まで気づかなかったことに気づける、分かるようになることは間違いなく今までとは違った自分=成長につながるからだ。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.5 NO152-24  ヤマノイモとオニドコロ.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-49〈下弦の月〉(2021.2.5)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-49

〈下弦の月

朝の5時過ぎ、外に出てみると頭上に下弦の月が浮かんでいた。夜明け前の一番寒い時間帯、氷のかけらのような月は半分になった体でその存在を知らしめしているが、残念ながら煌々と光る人工光には叶わない。防犯上仕方ないことかもしれないが、偽物の月や星に散りばめられた街の夜は、月の存在さえ忘れられているようで悲しい。

少しずつ夜が明け始め、あたりに色がつき始めてくると月も次第に薄氷のように解けていく。闇の中でこそ居場所がある月は、日が昇り始めたらその場を譲るしかない。所詮、自分では輝けない身分、日に照らされて輝く時もあれば、日の光で消されてしまう時もある。自分ではどうすることもできない運命を背負って、それでも健気に地球の周りを回り一緒に太陽の周りを回り続けている。月と同じように地球自身も発光体でないならそこに住む生き物自体も誰かの光によって輝くしかない。人もきっと周囲からの乱反射を浴びて 自分という光を発していけるのだろう。人も所詮一人では輝けないのだから。

▶PDF版をダウンロードする 2021.2.5 NO152-49  下弦の月.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-23〈切り干し大根〉(2021.1.4)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-23

〈切り干し大根

年が明けてしまったが恒例の"切り干し大根"を作る。いつもは年末にやっているのだが、昨年末は余裕がなく年を越してからとなった。ダイコン2本分を短冊状に切り、天日干しするだけの簡単な作業だが、なかなかその20~30分がとれない。たまたま昨日思い出したので畑帰りにダイコンを抜き、今日の作業となった。まだまだ数日は晴天が続きそうなので4~5日干せば出来上がるはず。午後からチャチャっと切ってすぐに干した。

2本分のダイコンでも金ざる一つ分しかなく、大した量にはならない。残っていた半分のダイコンも切って干した。以前は薄く細く切っていたのだが最近は面倒なのでチョット薄めの短冊切りで済ませてしまう。こんなに大きく雑に切っても乾いてしまえば、丁寧に切った時と同じくぼろきれのようにクシャクシャに縮れてしまう。ダイコンはほとんどが水分なので、乾けばちょこっとの量にしかならない。保存袋に入れて冷凍庫に保存しておけばいつでも食べられる。

ダイコンに限らず、干し野菜はいろいろあるようで、干すと甘みが出たり栄養価が増したりするそうで、昔から利用されていたようだ。ダイコンの葉も干して入浴時に入れると、冷え性や血行促進、皮膚病などに効能があるらしい。今度はダイコンの葉で入浴剤を作ってみようと思う。ドラッグストアに行けばいろんな種類の入浴剤が売られているが、無農薬野菜の入浴剤なら安心だ。そうだ、今年は野菜や野草の活用法をいろいろと探ってみよう。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.4 NO152-23  切り干し大根.pdf

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