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イノッチのシェアリングネイチャー No.152-165〈ツユクサ~この小さな穴から〉(2021.6.26)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-165
〈ツユクサ~この小さな穴から〉
ブルーの花弁と黄色のおしべが淀んだ空気を一掃するかのように畑に、道端に咲いている。どこにでもあるので見向きもされないが、この青と黄色の組み合わせは好きだ。何よりこの花のつくりは実に個性的で芸術的センスにあふれている。2枚に見えるが実は6枚の花弁、形状の異なる3種6本の雄しべ、長く伸びて先端がカールした2つの雄しべは玄人好みでその造形美に惚れ惚れしてしまう。ツユクサ、"道草花"のなかでも大好きな花の一つだ。
写真を撮っているうちに、ふと、"ツユクサ"="気孔"のキーワードが思い浮かんだ。6年生を担任していた際、顕微鏡でツユクサの気孔を観察したのを思い出した。思い出したら無性に気孔を見たくなった。簡易型の顕微鏡があったので早速ツユクサの葉を取り、表皮をはがして100倍で覗いてみた。
ピント調節がうまく行かず少し時間がかかったが、あの、たらこのような見覚えのある三日月形の気孔が見えた。あの頃は、この気孔から水蒸気を出しているとか、光合成をしているとか知識一辺倒の指導だったが、今思えばこの小さな穴はとてつもなく大きな仕事をしていたのだ。この穴が大きな水の循環を担い、この穴から出入りしている酸素や二酸化炭素が地球上の生き物と繋がりその命をつないでいる、そしてその繫がりの中に私たちがいる。今だったらそんな話を子ども達とできたのに・・・。
ツユクサ、その働きの偉大さは計り知れない。
▶PDF版をダウンロードする 2021.6.26 NO152-165 ツユクサ~この小さな穴から.pdf
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