(平成13年度文部科学省委嘱事業)

戸隠子ども長期自然体験村レポート

●第4回戸隠子ども長期自然体験村 【2001年8月25日(水)〜8月14日(火)】

3週間という期間がはたして長いのか短いのかと思いながら始まりました。
キャンプ、野外炊飯、化石掘り、ムササビ観察、戸隠神社太々神楽の見学、山登り、地元マスつかみ大会への参加、イモ掘り、オーバーナイソロ、自主企画プログラムの実施、ハクビシンの解剖の立ち会い等々、みんなで体験したことは、数えあげればきりはありません。時にはスタッフから切り離され、自分たちで炊事から時間管理までやったこともありました。
みんな、本当によく笑い、よく泣き、ケンカをし、仲直りをしました。子ども達のやさしさや悲しさ、たくましさなど、見せる表情の一つ一つが編み物のように編まれていき、、最後にはみんながまるで家族のようでした。
「来年も絶対来る!」「もっと長くして、もっとみんなでいよう」の子ども達の声は、3週間のさまざまな体験、そして人とのかかわりの充実を私達に伝えてくれているようでした。

参加者の感想:
●一番の思い出は、戸隠に来たことです。私の知らないことがここに来て、動物や生きものの名前を知ったり、いろんなことが分かりました。山登りと森の中で遊んだことが印象的でした。家の周りには、森も山もあまりなくて、そこでは味わえない体験をしました。ちょっと不安だったけど、もうなれて、もうちょっとここにいたい気分です。いつでも来れるんだったら何回も来たいです。(小学6年生女子)
●ーバーナイトの翌朝、足跡トラップをチェックしに行った。一番前で歩いていると「ガサガサ」と音がした。音がした方のササやぶを見ると、ちゃいろくちいさいものがみえた。僕から遠くに逃げて行った。見た時は、アカネズミかどうかわからなかったけど、生き物だということはわかった。周りの人にそのことを話した後、アカネスミだということがわかった。すごくうれしかった。野生の動物を自分の目でなまで見れたことはすごくうれしいことがわかった。今後も野生動物を見たいから、戸隠子ども長期自然体験村の活動を続けたいと思っている。(
小学5年男子)
●ぼくがこの3週間の中で、一番印象に残ったのは、「自分のやりたいことにチャレンジしよう」です。ぼくはこのチャレンジプログラムで、けんぼーと一緒に木の上に観察台を作ったりあそび場を作る計画を立てました。さっそく作るために用意をして、森作りの森というところにいってはじめました。はしごをかけたり、板を木のあいだにかけてロープでむすんだり、やっと苦労してできた観察台&遊び場が完成。次の日、みんなに発表する時が来ました。みんなよろこんで遊んでくれたのでものすごくうれしかったです。くろうして作ったかいがあったなあー。でも、それをこわさないといけなくなりました。その時はつらくていやでした。でも、自分のやりたいことができたのでうれしかったです。(小学4年男子)

●第3回戸隠子ども長期自然体験村 【2001年3月25日(日)〜31日(土)6泊7日】

小学4年生から中学1年生までの20名が雪の戸隠高原の中で一週間を過しました。

自然学校の横にある巨大な雪山(そう、ネイチャートレックで雪像を作った山です!)でソリ遊び、雪合戦、かまくら作り&それをつないだ迷路作りと最初から雪まみれ。近所のおばちゃんたちが「昔は自分らの子どももああやって雪山で遊んでいたねえ」と懐かしがって子ども達を見ていました。

クロスカントリースキー、雪上ハイク等で雪の森へ出かけました。また、かんじきを作り、それをはいてのかんじきハイクも。でも、意外に歩きにくかった?ちょっと慣れが必要なようでした。

今回は、自然学校のある戸隠村中社区のことを知ろうと「中社区探検」を敢行。まず、中社のお社で神主から戸隠の歴史や文化についてお話を伺いました。そして、宿坊(旅館)、蕎麦屋、竹細工屋、商店、喫茶店(戸隠遭難対策協議会隊長のお店)、除雪機などを、小グループで訪問しました。それぞの仕事のことや戸隠についてなどをお話いただきました。忙しい中子どもたちを受け入れてくれた方々も、子どもたちの礼儀正しさに感心し、また子どもたちに会いたいと感想をいただきました。そして、戸隠と言えばお蕎麦です。もちろん、蕎麦打も体験し、蕎麦?きしめん?うどん?のような太さも様々でしたが、自分達で打ったお蕎麦を堪能しました。

晴天の時もあれば吹雪いた時もありましたが、戸隠の自然、歴史、文化、そして民俗に子どもたちは触れ、あっという間の自然体験村でした。

また、戸隠で元気に会いたいですね。


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