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世界は、聴こえぬ音に満ちている!(SNL2015年12月発行)
森のなかにいくと人は癒される。
それは木々が放つフィトンチットや酸素量、──というのが定説です。さらに音の効果があると、ご存知ですか?
世界は、聴こえぬ音に満ちている!

日置光久(ひおき・みつひさ)・監修

東京大学大学院教育学研究科特任教授。広島大学大学院にて理科教育学、自然体験・メディア論、科学哲学等を学ぶ。広島女子大学助教授、文部科学省教科調査官・視学官等を経て、現職となる。日本シェアリングネイチャー協会理事。
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人間の可聴域、すなわち聴こえる音の範囲は20〜2万ヘルツ。さらに残念なことに、高音は年齢とともに聴こえにくくなります。



つまり私たちが聞いている音は、世界に満ちている音のごくわずか。そして生物は種それぞれに特有の可聴域をもち、多くの情報を音で受けとっています。この可聴域は、それぞれの生物の生態により異なり、天敵に聴こえない音を発して仲間とコミュニケーションをとったり、周波数の低い音(声)で遠くの仲間に情報を伝えたりしているのです。つまり同じ世界にいるように見えても、生きものたちはまったく違う音の世界を生きているということ。



私たちが静かだと感じる森のなかも海のなかも、じつはさまざまな音で満たされているわけです。音が全部聴こえたら、森はとてつもなく騒がしいのかも...。


そして、この「聴こえない音」にリラクゼーション効果があるという研究が!ライブで聞く音楽とCDで聴く曲の〝感動〟の違いは、デジタル化されるときにカットされる可聴域外の音による効果が大きいというのです。振動として身体が感じる音、それに人の心を癒す力がある...。音を感じる森林浴、ぜひ試してみてください。



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音で自然を感じるNature Game〈サウンドマップ〉

「音で自然を感じる」代表的なネイチャーゲーム。耳で自然をキャッチしてみると、意外や意外!目では確認できなかった豊かな世界に気がつきます。同じ場所でも朝と夕方、また季節によっても異なる音を発見できます。



【楽しみ方】

①・・紙と筆記具を準備します。

②・・好きな場所で心を落ち着かせ、周りから聞こえてくる「音」に集中します。

③・・紙の中央を自分のいる場所として、周りから聞こえた音のイメージを記号化し、方向や大きさを意識しながら紙に記入していきます。音の記号は自分流で、自由に描きましょう。

④・・5〜10分くらい続けると、最初は気づかなかったいろいろな音が聴こえてきたりします。



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情報誌「シェアリングネイチャーライフ」Vol.11 特集(デザイン:花平和子 編集:伊東久枝、佐々木香織、水信亜衣 表紙イラスト:矢原由布子)をウェブ用に再構成しました。
※冊子版の送付が可能です。「ネイチャーゲーム普及ツールの取り寄せ」をご覧いただき、お気軽にお知らせください。
(情報誌バックナンバーにつきましては在庫切れの場合がございます。ご了承ください。▶︎ウェブ版はこちらからダウンロード可能です。各号目次下部の<※PDFデータを開く>よりご覧ください。)