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ライフスタイル
絵画のように美しい一瞬を。自然の美しさを堪能できる〈森の美術館〉
自然の風景を自分の感性で切り取り、その美しさを鑑賞する。このネイチャーゲーム、暮らしのあちこちでトライできそう!
暮らしの中での〈森の美術館〉のやり方

【やり方】

(1) 美しい自然や気に入った自然のものを見つけます。
(2) フレームでその自然を切り取って眺めてみましょう。
(フレームがなければ、手でも、窓枠でも、何でもOK!)

アウトドアに行く時にはフレームを持っていこう。気に入った風景を見つけてみんなで見せあいっこ。フレームは厚紙や段ボール等で手作り。


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家や職場の窓枠をフレームに見立てて、外の景色を眺めてみる。
季節の移ろいや天気ごとの表情の違いなども感じる。

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小さな紙のフレームを持ち歩いて、気になる自然を切り取ってみる。散歩しながら家族や友だちと楽しめそう。

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指で即席のフレームをつくって、地面に広がる草原を何気なく切り取ってみる。元気なお花がクローズアップされ、雌しべ雄しべまでクッキリ見えた。

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手を丸めて、望遠鏡をのぞくように向こうの風景を見てみる。遠くの雄大な風景がミニュチュアのように見えて、不思議な気分。

「くらし時間のネイチャーゲーム」体験談

〈森の美術館〉は、それぞれの感性で自然の面白いものをあちこちから見つけてきては物語の主役に仕立ててしまう、私の好きなネイチャーゲームのひとつです。  

職場の窓から大きなイチョウの木が見えます。イチョウは芽吹き、青葉、黄葉と、いろいろにその姿を変えてくれるので、毎日眺めているだけで季節を感じることができますが、私はちょっと見方を変えて楽しんでいます。窓枠をフレームに見立ててイチョウだけを切り取って観ます。すると、ただ植栽の一部でしかなかったイチョウが景色の主役となるから不思議です。黄金とも言いたくなるような一面黄葉の景色も素敵ですが、寒風の中、すべての葉を落としてその枝々の先までをあらわにし、大地と天をつなぐようにしっかと立っている姿もなかなかのものです。またそこに、カラスが一羽止まるだけで景色が一変します。フレームがあるからこそ存在を感じられるような気がします。  

窓枠の無いところでは、両手の親指と人差し指で四角を作って覗いたり、手のひらでぐーを作るように軽く握って、望遠鏡のような丸い穴から覗いたりして楽しむこともできます。  以前、県民の森で森の案内を頼まれた時に、名刺大に切った白い画用紙の真ん中を四角くくりぬいて参加者に配りました。皆、それぞれ気に入った景色を見つけては立ち止まって眺めたり、仲間と景色の交換をしたりしてわきあいあいと楽しんでいました。  

これは、ネイチャーゲームの仲間に教わったことですが、拾った葉っぱの小さい虫食い穴から、まわりの景色を見てみるのも一興です。これは特に小さい子どもに評判で、いつもはしゃぎ声が絶えません。  

いつでもどこでも道具も必要としない〈森の美術館〉。一度試してみてください。

(御須裕子/千葉県)

※本記事は情報誌「ネイチャーゲームの森 vol.64」(2008年12月15日発行)より転載しています。

団体名称、役職者名等について発行時の表記となっている場合があります

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