ネイチャーゲームは、人と自然が向き合うための方法ですが、人と人が向き合う要素もたっぷりふくんでいます。大学では、「子どもに寄り添いましょう」「子どもの目線で……」と学びますが、どのように寄り添いますか? 子どもの目線って? 子どもたちは何を見ているのでしょうか?保育者自身は、どんな心構えでいたらいいのでしょう?
ネイチャーゲームリーダーの方は、迷ったらハンドブック理論編のページを開いてみましょう。「体験第一、解説はあとで」なんて言葉が飛び込んできます。あぁそうか。今日子どもたちが落ち着いて話を聞けなかった原因は、体験を後回しにしちゃったからだ。そんな発見がきっとあると思います。
何度も繰り返しページをめくることで、あなたの中には、核となる「教育観」がしっかりとつくられ、あなたのことばで子どもたちに語りかけることができるようになります。
子どもたちが自然の中での気づきを自ら楽しむようになってくると、必ず「わかちあい」が起きてきます。“起きてくる”という表現を使いました。
〈宝さがし〉で見つけた自然のものは、バンダナのバスケットを開いて「ほら、見て!」と言った瞬間に宝ものになるのです。子どもたちは、自分で感じた自然の美しさ、おもしろさ、楽しさを誰かに言いたくて、見せたくて仕方がないのです。でも、その感動は受け取ってくれる人がいなければ「宝もの」にはなりません。
子どもたちと「わかちあい」を繰り返していくと、その子が見ていた自然が自分の目の前に鮮やかによみがえる瞬間があります。
「子どもの目線で……」って、そういうことじゃないかな?「ああ、あなたは、そのことに感動したのね、確かに素敵な体験だね」と心から言えたとき、自分の心が子どもたちの心に共振していることを感じるでしょう。
宿泊保育のような、充実した自然体験を共有すると子どもたちとは、すっかり冒険仲間になり、感動的な時間を一緒に過ごすことができます。子どもたちと同様に、成長している自分に気づくことでしょう。

ネイチャーゲームを「幼児期の環境教育」としてとらえていると見えづらいことも、幼児教育そのものとしてとらえると「小学校への接続期の教育」「協同的な遊び」「保護者支援」といった今日的なキーワードに関わってくることにお気づきでしょうか。
接続期の教育として、現場でよく話題になるひとつに”文字の取り扱い”があるかと思います。〈木のセリフ〉を実践した時、子どもたちは木が感じていることを一所懸命に文字にしていました。
「おい~○○って、どうやって書く?」お互いに教え合い、できたセリフも「~だって。おもしろいねえ」ごく当たり前のように読み合い、活動を楽しむ姿に「教育要領」にある「文字で伝えあう楽しさを味わう」という視点にぴったりだと、感じました。
とかく教室の中では「文字を書く」ことに専念しがちですが、「木の感じていることを書こう」と誘うと、文字を使って伝えあうことを生き生きと楽しんでくれました。
〈ハビタット〉〈ネイチャーループ〉〈動物ヒントリレー〉〈動物あてゲーム〉など「協同的な遊び」そのものと言えるアクティビティもあります。
〈カメラゲーム〉〈わたしの木〉では、他者へ配慮するやさしさを見せてくれます。
〈コウモリとガ〉〈カモフラージュ〉〈ごちそうはどこだ〉〈天敵と獲物〉では、命のつながりを学んでいます。
ネイチャーゲームの多様なアクティビティから、今度は子どもたちは何を吸収したのか……そう思うとワクワクしてきます。
(2026.3.26記事作成)
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