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ライフスタイル
林真一郎の植物療法の世界〜野菜や果物の色がもたらす効果〜(SNL46号/2025年10月号)
夏から秋へ移りゆく季節、濃い緑の葉をゆらしていた植物は、黄色や赤色へと色を変えていきます。食卓の野菜も、夏野菜のトマトやきゅうりから、かぼちゃやさつまいもが美味しい季節になりました。今回の特集では、私たちの暮らしにあふれる「自然の色」に着目して、植物療法の第一人者である林真一郎氏にお話いただきます。
色のチカラ

ストレスを感じたり紫外線を浴びたりすると、体内で活性酸素が生成され、細胞が酸化(老化)してしまいます。ストレスフルな暮らしは血管を酸化させて生活習慣病を招き、太陽を浴びすぎるとシミや色素沈着を起こすのはそのためです。

野菜や果物の色、つまり色素成分には、この活性酸素を無毒化するチカラ、抗酸化作用があります。そのため、色のある野菜や果物を食べることは美容と健康に役立ちます。さらに、色素成分には多様な機能性があり、互いに相乗効果を発揮するので、いろんな色の野菜や果物を満遍なく食べるのがコツです。スーパーでは、買い物カゴに色とりどりの野菜や果物が入るのが正解というわけです。また、体調や季節に合わせて、特定の色のものを狙い撃ち的に食べるのもおすすめです。

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tea.jpeg紫色が美しいウスベニアオイのハーブティー。
読書の秋には、眼の疲れを回復する青・紫色素のアントシアニンを含んだナスやブドウ、ウスベニアオイのハーブティーなどを摂るのがおすすめ!

色の不思議(セミナー情報あり)

ところで、なぜ植物はわざわざ色素成分を作るのでしょうか? 植物は光合成により生きるエネルギーを得ています。そのため、太陽の光を浴びるのは宿命なのです。そこで紫外線による攻撃から自らを守るために、色素成分を生合成しているのです。オレンジやレモンなどの柑橘類が果皮の部分にのみ色があるのは、そこで紫外線をストップするためです。

生きものは自らを守るため、さまざまな仕組みを持っていて、それを生体防御システムと呼びます。したがって人間は、色素成分に富んだ野菜や果物を食べることで、植物の生体防御機能の恩恵を受けているということになりますね。

〈セミナー情報〉日本協会×グリーンフラスコのコラボ企画です!

11月8日(土)13:00〜16:30
林真一郎が語る 「人はなぜ、自然に触れると癒やされるのか」
~ 自由が丘のゆったり自然散策~

イベントの詳細・お申し込みはこちら



林 真一郎 はやし しんいちろう

グリーンフラスコ代表/ 薬剤師。東邦大学薬学部薬学科卒。メディカルハーブやアロマセラピーなど植物療法の普及に取り組む。日本メディカルハーブ協会理事長。著書に『メディカルハーブの事典』『植物力をくらしに活かす緑の医学』など。

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グリーンフラスコとは

グリーンフラスコでは、植物が持つ癒しの力を活かし、心とからだの調和を取り戻す“緑の医学”の考え方に基づいたライフスタイルを提案しています。 自然の恵みを生かす植物療法(フィトセラピー)を通じて、誰もが自分自身の自然治癒力を引き出し、健やかな日々を送ることを目指しています。 ハーブや精油をはじめ、世界中から厳選した植物素材を専門的な視点で吟味し、信頼できる製品としてお届けするとともに、植物療法に関する確かな知識と活用法を講座やセミナーを通じて丁寧にお伝えしています。 医薬品とは異なり、やさしく寄り添う“緑の薬”として、植物の力を日々の暮らしに活かしていただけるよう、原料の提供と教育・情報発信に幅広く取り組んでおります。 これからも、植物の叡智を暮らしに届けることで、自然とともにある豊かな生き方を支えてまいります。

<グリーンフラスコHP>
http://www.greenflask.com/

<オンラインショップページ>https://shop.greenflask.com/

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情報誌「シェアリングネイチャーライフ」Vol.46 特集(取材・文:茂木奈穂子 編集:新名直子・藤田航平・豊国光菜子、校條真(風讃社))をウェブ用に再構成しました。
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