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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.10<かわいいお客さんだけど・・・>(2020.02.04)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO10

〈かわいいお客さんだけど・・・〉

畑で焚火をしようと野菜コンテナに入れておいた薪をどかしてみると、何やら素早く動く物体を発見!

一瞬だったが今までの経験から多分ネズミだろうと予測できた。薪をどかすたびにあっちにこっちにと逃げまどい薪の下に隠れる。一本ずつゆっくりゆっくり薪をどかしていくとついに隠れる場所もなくなり正体を現す。体だけの大きさは5~6センチの小さなネズミ。ハツカネズミと思われる。

イノッチファームにはネズミの通り道が地面の下のあちこちに張り巡らされていて、野菜を収穫するたびにネズミのトンネルに出くわす。モグラが掘った穴を活用することもあるらしいが詳しいことは分からない。

サツマイモがかじられていたり物置に置いておいたカボチャをかじられたりしたこともたびたび。カワイイとは思うが農家にとっては招かれざるお客さん、被害を抑えるためには捕獲しかない。

A:殺鼠剤を使う、B:粘着シートを使う、C:捕獲器を使う、D:超音波で追い払う。

Aは農薬になるので使わない、Bは処分するのに抵抗がある、Cは捕獲した後死ぬのを待って畑に置き、カラスなどに食べてもらう、Dは電源がないので畑では使えない。

ということで、これまでに3匹ほど、年に1匹程度の割合で捕獲器で捕獲した。が、今回はシェアリングネイチャーを忘れ、鬼と化して自分の手でやるしかない。動きは素早いが狭いコンテナの中、棒で2~3回つついたらあっけなく昇天!

あ~ぁ、今年はネズミ年だというのに・・・。

でも、感傷に浸っていたら大げさだけど自分が生きていけない。生きるためには邪魔するものは排除し、血肉になるものは体に採り入れる。

人に限らず"生きる"ということは他の命を奪い、奪った命をいただくということ。

本来はその作業を自分でしなければならないのだが、そしてかつてはみな自分でしていたことなのだが、今は他の誰かが殺め、解体し、小さくスライスしてスーパーに並ぶ。

自分で殺さないから心が痛まない。食品ロスもそんなところから発生するのかもしれない。

自分が生き続けるということは、他の命を殺し続けるということ、そのどうにも逃れられない悲しみや痛み罪悪感があってはじめて"いただきます"の意味が分かるのだと思う。

▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム通信vol.10(PDF)

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