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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.101〈トンボの催眠術〉(2020.08.29 )

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO101

〈トンボの催眠術〉

ついにその時が来た。早くやってみたくてウズウズしていたのだが、なかなかそのチャンスがやってこない。

この実験はまずトンボを捕るところから始まる。が、相手がトンボだけに、そう簡単には捕まえられない。

特にアカトンボの類は止まることが少ないので捕まえるのは容易ではない。

手製の虫取り網ではとても歯が立たず、くるっととんぼ返りを打って身をかわした個体が、あざ笑うかのように背後からかすめて飛んでいく。何日かそんな地団太を踏む日が続いたが、ついにシオカラトンボをゲットしたのだ。

暴れないように 4 枚の翅をつまみ、指にしがみつく足を離す。両手の指で2枚ずつ翅をつかみ、膝の上に置く。

この時、トンボの上下をひっくり返す。つまり仰向けにさせるのだ。

そして翅を押えたまま数秒待つ。そぉーっと手を離すと・・・・。

トンボは身動き一つせず、そのままの状態で静かに寝ている。

そう、まるで催眠術にかかったかのようで、しめしめとほくそ笑む。

あの、華麗にして俊敏、時にはホバリングなどという高度な技術を駆使し、大空を我が物顔のようにして飛び回るトンボにこんな滑稽な一面があることに、なんだか余計親近感を持ってしまう。

この"トンボの催眠術"は横沢入りの観察会で講師のSさんが披露してくれ、その時以来、"やってみたい"病にかかってその時が来るのをずっと待っていたのだ。

あのトンボがひっくり返ったまま身動きしない状況はとっても驚きであり、まさに"催眠術"そのものに見えた。

こんな不思議で面白いものは滅多にない!

是非とも自分自身の手で実験してみたかった。

もう 60年も前になるだろうか、小学生の時に"手品師"のマネをしてニワトリに催眠術をかけ動けなくなるようにしたことがある。そんな記憶がふと甦り、60 年前の好奇心旺盛な子どもに再会することができた。。

▶PDF版をダウンロードする イノッチファームでシェアリングネイチャー№101

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