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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-25〈山歩きの楽しみ〉(2021.1.6)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-25

〈山歩きの楽しみ

今日は山梨と静岡の県境の山を歩いたが、杉林の倒木の上に1~2㎝ほどの小さな木の芽がいくつも見られた。

間伐された木がそのまま放置されていて、朽ちかけ苔むした倒木に落ちたタネが芽を出しているのだ。"倒木更新"と言われるもので、自然林でも大きな木が倒れると飛んできたタネが朽木の上に芽を出し世代交代が行われる。倒れた木と同じ種のタネが芽を出すこともあれば他の種のタネが芽を出すこともある。タネが落ちた場所が明るい所ならすくすく育つし、木の下で日影になったところでは、発芽しても育たずに枯れてしまう。そうやって、何本かは生き残って次の世代に命を繋いでいく。この杉林も何も手をくわえずに1000年ほど放っておいたら、どんな森になるのだろうか。

次に目についたのは、奇妙な形をしたヒメシャラ。こんな形になるには一体どんなドラマがあったのだろうか。

「若い時に台風で折れかかった幹が持ち直してこんな形になった」「蔓がからまり養分が詰まった」「病気の一種で木の癌」「実はこの中に虫が巣を作っていて、巣の分だけふくらんだ」・・・・。

恐らくなにかのっぴきならない事情があったのだろうがいろいろ勝手に想像をするのは楽しい。

他にも縦にズタズタに裂けた木があったり、根回り4~5mほどの大木が根こそぎ倒れていたり、異種の木同士絡み合ってそのままくっついてしまったりと、そこここにドラマ が見られて飽きない。

一番感激したのはブナの大木。幹回りが2mはある立派なブナが何本も登山道にあった。急登続きで下ばっかり見ていたらブナのタネがたくさん落ちていた。「アレッ?」と思って顔を上げるとすぐ近くに大きなブナがすっくと立っていた。

ブナは木の中で一番好きなので、予期せぬところで会えると飛び上がるほど嬉しい。早速手袋を脱ぎ、スリスリした後ハグする。

こんな大木が何本も行く手に現れると多少寒くても、今にも雨が降りそうでも、急登で息が上がっても元気が出て気持ちも晴れる。平地では味わえない山の楽し み、歩けるうちはまた行こうと思う。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.6 NO152-25  山歩きの楽しみ.pdf

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