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イノッチのシェアリングネイチャー No.152-176〈リアルに触れる大切さ〉(2021.7.10)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-176

〈リアルに触れる大切さ〉

ネイチャーゲームの仲間の紹介で、『虫とゴリラ』という本を読んだ。解剖学者の養老孟司さんとゴリラ研究家山極寿一さんの対談集だ。詳しい内容は割愛するが、どちらも直接フィールドに出て虫やゴリラととことん向き合ったその道の第一人者だ。その本の中で養老さんが話した、「ペンフィールドのホモンクルス」が印象に残った。

『コンクリートっていうのは一種の「触覚の忌避」ですよね。「ペンフィールドのホモンクルス(小人)」ってあるでしょう。脳の地図。身体のどの部分が、脳のどの部分に対応しているか地図にして、そのまま人の形に描き起こすと、唇と手、指先が非常に大きい姿になるんです。それほど触覚は、脳の中で大きな面積を占めるのに、あまり利用されない』(本文より)

スマホやタブレット、図鑑などで容易に虫や花などが調べられる昨今、本物に直接触れなくてもいろんな情報が手に入る。動植物だけでなく、世界中の人とも映像で繋がることができる。便利になったものだ。だが、ホムンクルスを見てわかるように、元来人の触覚はそれだけ重要な器官として位置付けられていたはずだ。手先や口でいろんなものに触れ情報を得、生きるのに適した繊細な動きができるようになっている。生き物に直接触ることでそのものの命を感じ、人に直接触れることで温もりを感じ、安らぎや安心を得られる。だから、握手をし肩を抱き合いハグをする。コロナ禍でさらにリアルな接触ができなくなり、人は人からどんどん遠ざかっていく。こんな時代だからこそ本物の虫を手に載せ、裸足で土と戯れ、生のキューリをかじり、リアルな人との触れ合いを大事にしたい。

▶PDF版をダウンロードする 2021.7.10 NO152-176 リアルに触れる大切さ.pdf

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