スタッフブログ
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.53〈犯人は誰だ?!〉(2020.06.02)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO53
〈犯人は誰だ?!〉
謎が解決しないまま翌朝畑に行ってみると・・・・。
偶然にもその"現場"に遭遇したのだ。
そこにいたのは数羽のスズメ。
脅さないように車の中から観察していると、とんでもない出来事が起こった。
スズメが麦の穂先に止まる→すると重みで倒れる→その時麦につかまったままでいるとスズメと一緒に地面に穂先が着く→地面に着いたら足で穂先を押さえながら麦を食べる。
スズメといえどもそれなりの重さがあるので、麦につかまったままでは倒れてしまい、食べられない。
そこで、自分の重さを利用して地面までつかまったまま倒し、そこでエサにありつくという寸法なのだ。
ハトにはそこまでの知恵はないのでスズメのおこぼれを頂戴している。
これにはおしり探偵も脱帽だ!
▶PDF版をダウンロードする イノッチファームでシェアリングネイチャー№53.pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.52〈ご馳走が降ってきた!〉(2020.06.01)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO52
〈ご馳走が降ってきた!〉
「いや~久しぶりのごちそうだな♪」
「この時期は時々こうやって間抜けなイモムシが落ちてくるから、らくちんだよね!(^^)!」
「これだけの大物なら子ども たちにも腹いっぱい食べさせられるね( ^O^)」
「こいつまだ生きているから結構暴れるぞ、絶対逃がすなよ(^-^;」
「任せとけって、4人(匹)いれば逃げられるもんか」
「おいおい、お前どこにいるんだよ!イモムシの上に乗っかってたら重くなるだろ!」
「いや~、ごめんごめん。あまりに新鮮で旨そうだからさ、チョットかじってみたくなったんだよ(^O^) 」
「あのさ~、俺たち働きアリは餌を見つけて運ぶ使命があるんだから、しっかり役割を果たしてくれよ!!」
「お言葉ですが私たちは一応メスなので"オレ達"はナシにしてくださいね」
「・・・・・」
「おっ、こいつ頭持ち上げて暴れ出したぞ、逃げられないように大あごでしっかり食いついとけよ!」
「急げ急げ、もたもたしてるとスズメやムクドリに見つかってせっかくの大物を横取りされちまうぞ! 」
「おい、1人(匹)いなくなったぞ!」
「しょうがないよ、"1割のアリは働かなくて働かないことにも意味がある"なんていう研究もあるんだからほっとけほっとけ、それより早く巣まで運ばなくち
ゃ!」 。
じっと見ていたらアリの会話が聞こえてきました。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファームでシェアリングネイチャー№52.pdf

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.51〈ネキリムシ〉(2020.05.30)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO51
〈ネキリムシ〉
草取りをしていたら倒れてしなびかけたニンジンの苗が数本見つかった。
ここまで育ったのに、根元からスパッと切られてあとは枯れるのを待つだけ。
犯人は分かっている。
切られた苗の根元を少し掘ってみるとヤツが出てくる。
"ネキリムシ(根切虫)"だ。
昼間は土の中にもぐっているが、夜になると地表に出てきて地際の茎を食いちぎってしまう。
キャベツの苗もササゲの苗もかなりの被害にあった。
鳥や虫からの被害はネットをかけたり忌避素材を設置したりすれば何とか防げるが、土の下にいるネキリムシはどこに潜んでいるか分からないので手の施しようがない。
農薬で比較的簡単に防除できるのだが、ここはグッと耐えるしかない。
何か対策はないかと調べてみたら、「ネキリムシは何でも食べるので、苗が大きくなるまで周りの草をむしらないでおくといい」とあった。
コロナで行くところがなく毎日畑通いをしていたので例年よりこまめに草をむしっていたが、皮肉なことにそれが一因だったのかもしれない。
ネキリムシはニンジンでなくても食べる草があればそれでいいのだ。
本来生えているはずの草をきれいにむしってしまったため、食べるものがなくなったネキリムシはニンジンの苗を食べただけ。
う~ん、自然界のバランスを保ちながらの野菜作りは奥が深い!
▶PDF版をダウンロードする イノッチファームでシェアリングネイチャー№51.pdf

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.50〈毛虫・イモムシの季節〉(2020.05.28)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO50
〈毛虫・イモムシの季節〉
畑のそこここに毛虫やイモムシが見られるようになった。
野菜の葉を食べられるのは困るが、大した被害にはならないので大目に見ている。
これらの幼虫は子育て中の野鳥たち始め、肉食系の生き物になくてはならない御馳走!
放っておいても適度に間引かれる。殺虫剤をまかずともいよいよの時は手で処分すればいい。農薬で「沈黙の春」にはしたくない。
春から夏にかけて大量の毛虫・イモムシが大発生するがそのほとんどは他の生き物の餌になってしまう。
何十何百と産卵し、孵化しても成虫になる頃には元の親の数程度しか残らない。
そうやって自然界の生き物はうまくバランスをとって生きている。
何かの拍子にそのバランスが崩れると、〇〇が大量発生!となり、人の生活をも脅かされることになる。
イモムシも毛虫もあまり歓迎されない生き物だし、場合によっては毒針で痛い思いをすることもあるが、それはあくまでも人から見た評価でイモムシも毛虫もただ彼らの生を全うしているに過ぎない。
害虫,害鳥、害獣、、、どれも人間が勝手に下した人間サイドの見方。
最も恐ろしい天敵である人間の目をかいくぐりながら彼らは必死で生きているのだ。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファームでシェアリングネイチャー№50.pdf

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.49〈アリとアブラムシ〉(2020.05.27)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO49
〈アリとアブラムシ〉
畑のクリの木に黒いアブラムシがいっぱいたかっていた。
そこに、1匹のアリがせわしなく動き回っていた。
アリとアブラムシは共生関係にあることは知っていたが、本当に共生しているのか確認したことはない。
今日は、カメラを向けながらじっくり観察してみた。
アブラムシはアリのように動き回ることはなく、ほとんどその場でじっとしている感じだった。
よく見ているとどうやらクリの木から汁を吸っているようだ。
アリは行ったり来たりでとに角落ち着きがない。
肉眼ではハッキリ分からないが、どうやらあの、"お尻をつつく"ような仕草に見える。
撮った写真を見てみると、アブラムシのお尻から甘い(だろう)汁が出ているのが見えた。
アリはこの汁を目当てにアブラムシにまとわりついていたのだ。
近くにテントウムシはいなかったので、アリが追い払う様子は見られなかったが、自然界の共生関係を目の当たりにすることができた。
人間もいろんな生き物に生かされているが、お世話になっているたくさんの生き物に見返りとして何かしているのだろうか?
"搾取"という言葉がチラリと頭をよぎった。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム通信№49.pdf

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.48〈麦の秋〉(2020.05.25)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO48
〈麦の秋〉
麦が風に揺れるさまが大好きで、ただそれだけで麦を育てている。
子どものころ、麦畑が広がる中で育ったせいか無性に麦を見たくなり畑の隅っこに麦のタネを蒔いたのが3年前。
それ以来、麦を蒔き毎年この時期が来るのを楽しみにしている。
麦も陸稲も主食だったので、麦を見ると豊かな気持ちになれるし、麦畑とヒバリの巣がリンクするので、ヒバリが鳴けば自然と麦畑を思い浮かべもする。
中島みゆきに"麦の歌"があり、♪なつかしい人々、なつかしい風景・・・・♪とあるが、麦を見るとあっと言う間に子ども時代の自分に戻れ、懐かしい人々や懐かしい風景が目の前に広がる。
"麦の秋"とは初夏の季語。
11月下旬に蒔いた種は冬の寒さに耐えようやくこの時期に結実を迎える。
そういえば冬の寒いなか麦踏みをしたことを思い出した。
踏まれることで分げつ(株が分かれる)し、霜にも強くなる。
踏まれることで強くなる麦、その逞しさ力強さに惹かれるのかもしれない。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム№48(pdf)

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.47〈落花生にも個性〉(2020.05.23)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO47
〈落花生にも個性〉
5月7日に落花生のタネを蒔いた。
去年収穫した中から大粒のものを選抜しタネとして保存していたものだ。
同じ日に蒔き、同じ土、同じ場所、同じように管理したにもかかわらず、まだノンビリ土の中にいてそろそろ顔を出そうとしているもの、チョコッと顔を出し始めたもの、葉を広げ始めたもの、グングン葉を伸ばしているものと、さまざまだ。
どうしてこのような状況が生まれたのか?
それは落花生の"個性"としか言いようがない。
人の赤ちゃんも、生まれて9か月で歩き出す子もいれば2歳になってやっと歩き出す子もいる。
背が伸びる時期も違うし体重の増え方も違う。
同じ種でも本来みな違う育ちをするのが当たり前なのだ。
それはひとえに種の保存を最優先するから。
みな同じ日に発芽し育っていったら、遅霜に会って全滅するかもしれないし、
外敵に食べられてしまうかもしれない。
発芽日数や育ち方が違えば必ず生き残る個体が出てきて全滅はしない。生き残る戦略なのだ。
昨今のF1種は人間の都合で品種改良されたものだから一度に発芽し、サイズも同じ、収穫も一度にできるように仕組まれている。
翻って人の世界に目を向けると、一人一人の個性よりも横並びのF1種になることをどこかで仕組まれていないだろうかと、心配のタネが膨らんでくる。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム通信№47(pdf)

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.46〈キアゲハの幼虫〉(2020.05.20)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO46
〈キアゲハの幼虫〉
ダイコンの花に隠れていて気づかなかったが、ダイコンの根元にあったパセリにキアゲハの幼虫がいた。
毎年のことだがパセリやニンジンの葉に卵を産み、気が付くとあの"鳥の糞"が見つかる。
今日は大小合わせて4匹の幼虫が見つかった。
小さくてもチョッカイ出すとあの臭い黄色いツノ(臭角)を出す。
パセリの苗は3本しかないので恐らく食べつくされてしまうだろう。
家のゆずの木にはナミアゲハの幼虫がいた。
初めは見分けがつかなかったが同じ"鳥の糞"でもいろいろな視点で見比べてみると、
幼虫時代から模様が違うことに気づく。
食草が違うのでセリ科の植物にいればキアゲハだし、ミカン科の木にいればナミアゲハと分かるが、
見る目さえ養えばわずかな違いにも気づける。
このブログを書いていたら横で年長の孫が、「あっ、アゲハの幼虫だ!」と。
「うーん、似ているけどこれはキアゲハの幼虫なんだよ。アゲハはミカンの木なんかにいるけど、キアゲハはパセリやニンジンの葉っぱを食べるんだ」と説明。
しかし孫は「でもさ、どうしてキアゲハなのに木にいないのかな~」と不思議がっていた。
何を言ってるのかと思ったら、彼はキアゲハを木アゲハと思っていたらしい。
謎が解けて、「キアゲハは木アゲハじゃなく、黄色いアゲハでキアゲハっていうんだよ」と説明してやった。
これから脱皮を繰り返し、やがて緑と黒の鮮やかな色になった幼虫はさらに食欲旺盛になってパセリを食い尽くす。
そして、梅雨に入った頃きっとまたあの優雅な姿でお礼の挨拶にやってくることだろう。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム通信№46.pdf

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.45〈アカボシゴマダラ〉(2020.05.18)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO45
〈アカボシゴマダラ〉
イノッチファームに見慣れないチョウが飛んできた。初めてのお客さんだ。
「えっ?これは何?見たことないぞ?もしや貴重種?」。
その場でスマホで調べたが分からなかった。
ウスバシロチョウかと思ったがちっとも薄くないし、それほど優雅でもない。
家に帰って、パソコンで調べてみると・・・。"アカボシゴマダラ"の春型だった。
そう、特定外来種に指定されているチョウだ。
数年前、近くの林で丁度羽化したてのアカボシゴマダラを見つけたがその時は夏型だったので鮮やかなアカボシがついていた。
まさか星のない春型がいるとは知らなかった。
ここ数年前から神奈川県を中心に急激に増え徐々に生息域を広げているらしい。
調べてみるとどうやら人為的に持ち込まれたもののようだ。
今年の2月、自然観察会で"オオムラサキ"の幼虫を探していたら"ゴマダラチョウ"と"アカボシゴマダラ"も見つかり、それぞれの幼虫時代の違いを観察することができた。
どれもエノキの葉を食べるので"アカボシゴマダラ"は特定外来種として「駆除対象」になってしまうのだ。
"ガビチョウ""アライグマ""オオクチバス""アメリカザリガニ""ウシガエル"なども特定外来種だがすでに市民権を得てしまっている。
人間の身勝手で持ち込まれた挙句、"特定外来種"として疎まれている彼ら。
日本の固有種を守るためとはいえ、同じ命あるのものとして駆除することはできない。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファー通信№45.pdf

最新コメント
- 片腕で生きているなんbyにゃんこ
- 片腕で生きているなんbyにゃんこ
- ネーチャーゲームを楽by白川直人
- ザリガニにを青くするby匿名
- 京都の蹴上でいきなりbyぱみゅ
- かおりさん、応援ありbyあいあい(ほしはら山のがっこう)
- 応援します 共存が by齊藤かおり
- おもしろかったですbyんんんんんんんんn
- うっとうしかったのでbyカメノコテントウ
- お母様の凛とした姿やby西川記世
月別アーカイブ